人生の転機

日々の事や過去の大きな出来事を綴っていきます。

検察庁②

今となっては逮捕何日目は忘れてしまったが、おそらく8日目か9日目だったと思う。

地検に呼ばれる時が来た。

前回というか、新件の時は事件のことは掘り下げず、概略を検事が言い、それに対してすべて認めたところで終了した。

延長勾留になるかならないかは今日が勝負だ。

事件に対しての動機も含め自分の中では整理済みであり、反省の態度やセリフも織り込んだ流れも頭に叩き込んだ。とにかく、すべて認めているわけだし、反省もするし、被害金額も弁償すると言ってるのだから、これ以上勾留されるはずはないと思い、いざ戦いに挑んだ。

戦う前の恒例である数珠繋ぎ行進や臀部板攻めにも耐え、検事に呼ばれた。逮捕初日に記入した「弁解録取書」の内容から1ミリもぶれていないし、警察での供述調書とも整合性があり、また反省の態度も見せ謝罪もし、二度とこのようなことはしないとも誓った。1時間はゆうに超えたと思う。

結論「もう少し聞きたいことあるから、また来てもらいます」。

 

え、それってつまり勾留延長?釈放され、地検呼び出しというニュアンスには聞こえなかった。同行室に戻り、かすかな希望を抱く。署に戻ったら釈放かも、などと。

結論「7番、勾留延長」。逃亡、証拠隠滅の恐れがあるそうだ。逃亡は可能性があるとしても、証拠隠滅って。この事件に関しての、一番の物的証拠は警察に提出済みだし、これ以上何もない。関係者に接触してもその事実は翻ることもないので、証拠隠滅という理由は定型文に過ぎない。とにかく、釈放させたくないだけなのだ。仮に、釈放したとすると、検事としては私一個人に連絡をしなければならず、日程も調整しなければならない。これが勾留しているのであれば、署へ連絡するだけ。確実に私は検事の指定された日に向かい合うこととなる。要は手間や効率の話なのだ。それだけのために、勾留延長というシステムはあるのだと思う。

勾留中に弁護士もずっと言ってたが「こんな事件で満期はおろか、勾留延長すら普通はない」とのこと。すべては検事の気持ちひとつだそうだ。

私の担当検事・・・羽鳥アナに似た検事。はずれもはずれ、大はずれだ。